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2021年5月

遺留分侵害額請求

 業務で遺留分侵害額請求に関わるので、改めて改正相続法を勉強しています。

 もちろん、自筆証書遺言の要式緩和や遺言執行者の権限については解説本に目を通していたのですが、「遺留分が侵害された」と言って請求する事案に当たることはあまり考えておらず、遺留分そのものの規定に変更はないわけなので、細かいところは正直手が回っていませんでした。

 で、ただ今役に立ってくれている書籍が「Q&Aでマスターする 相続法改正と司法書士実務 重要条文ポイント解説162問」です。旧規定と比較しながら、法制審議会での議論にも触れながら、改正法の趣旨を説明してくれていて、納得しながら読み進めることができます。

 この立派な書籍は、東京司法書士会内の民法改正対策委員会という部署で作成されているようで、同業者ながら、凄いな、さすが東京だなと感心してしまいました。じっくり時間をかけて注力しないと、このような綿密な内容を構成することは困難だと思いました。あれやこれや、と手を出しながら中途半端に終わっている我が身を振り返り、赤面の思いです。執筆者は、司法書士登録10年前後の方が中心。ロートルは、お若い方々に導いていってもらうのが良さそうです。

気の早い入梅

 近畿が梅雨入りしたそうです。「始まるのが早くて、終わるのは例年通りやったら嫌やね」と、事務所内でミセス家計簿と話していたら、さっきラジオでそんなことを言ってました。

 雨だと外に出たくなくなるから、活動自粛が求められる現状にとってはプラスに働くことになるのかも知れませんが、鬱陶しさが倍加しそう。心を健全に保つために、何をしたらいいんでしょうか。

 時間があると、ついつい没頭できる、テレビドラマ(海外物をWOWOWやAmazonプライムで)を見てしまいます。でも、ふと気づくと、時間を無為に費消してしまったようで自己嫌悪にも陥るし・・・

 今朝の「あさイチ」で脳のお医者さんが、ボーっとしている間に脳は回復しているので、ボーっとする時間は無駄ではない、ということを話しておられましたが、テレビドラマに没頭している時間も、現実から目を逸らして心から毒素を排出する役割がある、とかなんとか言ってくれないでしょうかね(^^♪

 因みに、この週末に一生懸命観たのは「シカゴファイア」です。「シカゴメッド」から流れ着きました。両方を観て思うことは、シカゴは、暮らすにはなかなかハードな街だということです。暴力沙汰がやたらと多そう。しかし、NHKでやってた「やっぱりおしい刑事」は、東京郊外の警察署が舞台のようだったけど、毎週殺人事件が起こっていたなぁ、そんなことあり得ないのに。ということは、やはりドラマはドラマということかしら?

 何度も繰り返し見ているドラマは「グッドワイフ」と「ダウントンアビー」ですが、前者はやはりシカゴの話。ドラマになりやすいんでしょうか。ともかく、どちらも物語があって、キャラクター設定もしっかりしていて見ごたえあると思います。「グッドワイフ」のダイアン・ロックハートをロールモデルにしている、ということは以前にも書いたと思いますが、なかなかそうは問屋が卸しません(^^;

「不快」とは・・・

 今日は一足早い初夏の気温でしたが、明日からドンヨリ、じめじめになりそうです・・・

 特別養護老人ホームに入所中の女性が、原因不明の微熱が続いて(もちろんPCR検査はしてます)入院されたのですが、そのうちに食欲もなくなり、結果生気も失われ、入院から2か月後には、主治医から、療養型病床への転院を進められてしまいました。施設にいた時は、あんなにスタスタと歩いて、ハキハキと喋ることができていたのに、とショックでしたが、今後の方針を話し合うカンファレンスで、特養の看護師が、最悪看取りになったとしても戻ってきてもらいたいという姿勢を見せてくれて、そうしたらどうしたことか、その3週間後にはご本人の食欲が戻り微熱もなくなったと報告がありました。

 「〇〇さん、お元気なんですよね」と尋ねると、若い看護師は、思わず「フェッ」と小さな笑いを漏らして「お元気ですよ」と答えてくれました。多分、その小さな笑いは出すべきではなく、「笑うとは失礼な!」と叱られてもしょうがないように思いました。が、わたしは、退院して特養に戻れることになったのでとても機嫌が良かったし、元気なご本人が病棟の看護師の手を焼かせている様も想像できたので、「笑っちゃうくらい、お元気ですか」と、小さな釘を刺すに止めました。小さすぎて釘とは気づかないかも知れませんが。

 他者に不快感を与えてしまうことってあります。自分はそれでは不快にはならないけどな、という場合もあれば、思慮が浅かったり咄嗟のことでうっかりしてしまう場合もあります。ただ、不快な言動への抗議に、不快な言動で対してしまうと、不快が雪だるま式に大きくなってしまいそうです。

 わたしは、タバコの煙がめっちゃ嫌いです。幼児の頃、ハイライトを吸う父に、ほっぺにほっぺをスリスリされていましたが・・・道端でタバコの煙をくゆらせている人の横を通り過ぎるとき、手で扇ぐ仕草をしてしまう時があります。このご時世、大阪市中央区の(要は人通りの多い)公道でタバコを吸うのは、やっぱり時代錯誤の不快な行動のようには思うんですよね。でも、それに対して、嫌みったらしい動作をするわたしも、別の不快な行動をしていますよね・・・

 「不寛容」という言葉を最近よく見かけますが、「人が!」ではなくて、「自分も?」と省みなくてはいけないなと、つくづく思います。こんなストレスが多い状況で、どれだけ心の余裕を持てるかが、人間としての力なのでしょう。

 とにもかくにも、療養型病院へ行かずに済んだことは万々歳です。やはり病院は生活する場所ではないので、できるだけ避けたいです。それが、ご本人の希望でもありました。お元気な時に、念のため、医療についての思いを聞いておくことは、やはり助けになります。

 

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