死亡届は誰が出す
成年被後見人の親御さんが亡くなり、その死亡届を誰が出すべきか、で改めて戸籍法を紐解きました。
実は、親御さん自身にも保佐人がおり、その保佐人が「わたしが死亡届を出しましょうか」と申し出てくださったのです。しかし、成年後見人等は「死亡届を出すことができる」と戸籍法が改正されましたが、決して届出義務者ではなかったはず。なので、「こちらで対応します」とお答えしました。
直感的に、同居していた子である成年被後見人は、知的障がいですが、かなりのことを分かっておられるし、死亡届を出せるはず、と考えていたのですが、念のため、法律を確認しました。
まず、第87条で、下記の通りとなっています。
左の者は、その順序に従つて、死亡の届出をしなければならない。但し、順序にかかわらず届出をすることができる。
第一 同居の親族
第二 その他の同居者
第三 家主、地主又は家屋若しくは土地の管理人
② 死亡の届出は、同居の親族以外の親族、後見人、保佐人、補助人及び任意後見人も、これをすることができる。
そして、第31条に「届出をすべき者が未成年者又は成年被後見人であるときは、親権を行う者又は後見人を届出義務者とする。ただし、未成年者又は成年被後見人が届出をすることを妨げない。」とありました。一瞬、わたしが出さなくてはならないのか!と思いましたが、但書により、同居の親族である成年被後見人自身に死亡届を出していただきました。
第87条第2項は、あくまでも「できる人(資格者)」を定めているのであり、「しなければならない人(義務者)」がいるのであれば、そちらから届出するのが本筋だと思うのです。
そして、届出義務者の成年後見人から届け出た場合の戸籍の記載まで調べてはいませんが、わざわざ成年後見が開始していることを明らかにしなくても、ご本人が届出できるのであれば、その方法を選択するのが妥当と考えました。
« 布団乾燥機の実力 | トップページ | 球春到来 »