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大阪のおばちゃん、ってか?

 当事務所に架けてくるはずもない大手マンションデベロッパーを名乗って「先生は?」と電話があったので、面白半分に出てみました。「上本町に新しく高層マンションを建設中で・・・」と言うので、「その登記をご依頼いただけるんですか?」と言ってみたところ「は?」と相手は絶句。「そのマンションの登記をうちにやらせてくれるんですか?」と繰り返し問うと「いえ新築マンションのご紹介です」と言うので「それなら結構です」と朗らかにお断りしました。

 夜、飲み友達とおでん屋に行って、日本酒を燗で頼みました。友人が「ちょっと熱めで」と言う傍から「ちょっと多めで」と小声でつぶやくと、「OKでーす」とカウンターの中のお兄ちゃんが一升瓶をさらに傾けてくれました。

 どっちも、大阪のおばちゃん全開ですか!そんな自分が好きなんですが・・・

 分譲マンションの登記の仕事は、全国の司法書士の憧れと言って差し支えないと思うのですが、同業者のみなさん、いかがでしょうか。司法書士業務でまとまった報酬が得られることはそうそうありませんが、分譲マンションの保存登記は一戸あたりの報酬は通常と同じでも戸数分が期待できるので、総額では大きくなるわけです。

 中古マンションを買う場合などの所有権移転登記は、原則として登記費用を負担する買主に司法書士を決定する権限があるでしょうが、分譲時には、デベロッパーが登記を委託する土地家屋調査士と司法書士を決めており、契約書か重要事項説明書かでその縛りについて触れられていると思います。

 デベロッパーがマンションの売り主として多くの書類を用意しなくてはならないところ、それを交付する司法書士が様々だとあまりにも煩雑すぎるので、デベロッパー側で決定するのは止むを得ないことだと思うのですが、とにもかくにも分譲マンションの登記は司法書士にとって垂涎の的なので、デベロッパーサイドへの司法書士からの営業攻勢は大変なものがあることでしょう。

 というわけで、デベロッパーの方から「新築マンションの登記お願いしたいんですが」なんて電話が架ってくるわけはないのです 「いじわる」以外の何物でもないとも言えますが、仕事中に乱入して来てこちらの時間を奪おうというのですからそれ相応の覚悟を持って電話してきているはず、と高をくくっています。

 ところで、司法書士の端くれとして、司法書士生涯に一度くらい分譲マンションの登記を、100戸とは言わないからせめて30戸くらいでもやってみたいものですが、そのような機会が訪れないことはほぼ間違いがないでしょー。

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