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2012年5月

女性専用車両考

 阪急電車は昼間も、特急などでは女性専用車両の設定があります。

 混んでない時間帯は、別にそれを選んで乗る必要性は感じないのですが、今日はたまたま立っていた所がその車両の場所でした。

 ホームで待っていると、立ったり歩いたりできないわけではないけど、しんどい時に座るために車いすを帯同している老夫婦の夫が(車いすは夫のための様子)「ここは女性専用やで」と二度も妻に注意を促して、わざわざ別の場所へ動いて行かれました。子連れだとか介護のためなどの場合には、女性専用の例外に当たるんだったような気がしたけれど、夫は世の中みんなで守ろうとしていることに反したくない、という思いだったのでしょう。妻の方は「別にいいやん」という気持ちと見受けましたが・・・

 で、来た車両に乗り込むと、サラリーマン風の中年男性が四人掛け椅子に座っていました。気づいてないのか、「女性専用」に対する反発心か、女性専用車両が好きなのか・・・電鉄側が勝手に作ったルールだし、拘束力はないのだろうし、別に構わないのだけれど、隣や向かいに座られたら「せっかく女性専用なのに」と思ってしまうでしょうね。

 しんどい体でホームを移動する老夫婦を見た後だったので、考えてしまいました。やっぱり、おじいちゃんの振る舞いの方が紳士ですよね。

優先順位を付けるのに要する時間

 毎日あれやこれや有益(そう)な情報が届きます。あまりの分量にどれから目を通せば良いか分からないので、優先順位を付けようとするのですが、それにも時間がかかって、結局第一位のものを見終わらないまま、次の情報が積み重なって、さらにそれも入れ込んで優先順位の付け直し・・・

 何をやってるんだか

 わたしの机は、所長らしく、ちょっとワイドなのですが、両脇に本やら資料やらが積み上げられていて、肘を狭めてキーボードを打っています。読まなくっちゃの強迫観念に今日も苛まされます。

人間の尊厳を求めて

 体がぼよぼよするので、久しぶりにヨガマットを出してきて、伸びてみたり捻ってみたりしたけれど、その動き具合が以前とは全く異なっていて、呆然としてしまいました。

 呆然としないために、体重計に乗るのを差し控えていたのに、思わぬところに落とし穴です。足先を手で掴めなかったり、手と手が握れなかったり、ひどいものです。坂を下るのは簡単だけど、上るのにはどれほどの努力が必要か

 さて、昨日は小賀野晶一先生の「成年後見と医療 民法からの情報を参考にして」というお話を聞きに京都へ出かけました。成年後見制度が「身上監護」を取り入れることについての研究者の論戦のお話もあり、興味深くお聞きしました。小賀野先生は最近「民法と成年後見法 人間の尊厳を求めて」という著書を出され、その中でも身上監護の重要性について説いておられます。成年後見に関わる方は、ぜひご一読を。

 小賀野先生の後は、「認知症の症候例」というタイトルだったと思うのですが、認知症の研究者の発表で、日本語と英語ともしかしてドイツ語も混じっていたのか、ともかく難しすぎてさっぱり分かりませんでした。聴講者は医療関係者が前提だったようなので止むを得ないのですが、ここまで人の話が分からないとは、凹んでしまいます・・・

類は友を呼んだ?

 昨秋任意後見契約を締結した女性の見守り訪問に行きました。

 契約までは、それに向かって着々と進めなければならないのであまり無駄話もしませんでしたが、終わってしまうとそこからが人間関係醸成の本番です。と言っても四方山話なのですが。

 お友達のお話などをお聞きしていると、「この人とは飲み歩いた仲やねん」との説明がありました。「お酒飲まれるんですか?」と尋ねると、含み笑い お互いに独身同士で、70歳前後まで気ままに遊んでおられたようです。美味しい店と聞けば繰り出して、その後は馴染みのスナックへ、最後は大抵ラーメンかお鮨って、ほとんどオッサンですやん!と笑いながら、わたしもなんです、と告白しておきました

 行ける間は行っといたらいいですよ、そのうち体が言うこと聞かなくなって、おとなしくせなあかんねんから、との有難いお達し。素直に聞こうと思いました。

 先週のホルタ―心電図には何も現れていなかったし、血液検査もオールA!善玉コレステロールがやや高いだけ。また自信を取り戻してしまったのです。ただ、最後に心臓エコーを行うことになりましたけど、これも安心のため。ドクターには「もっと楽しいこと考えといてください」と言われてしまいました。

制度140周年記念

 毎月送られてくる「月報司法書士」の封筒を開けて爆笑してしまいました。

 「司法書士制度140周年記念オリジナル切手」を販売するそうです。完全受注生産!

 意表を突くアイデアです。どれくらい受注したかぜひ結果が知りたいです。それにしても「140周年」ですか・・・中途半端な気がするのですが、気のせいでしょうか。あと十年は待てない事情があったのでしょうか?それとも「140」には大きな意味が?もしや簡裁代理権の訴額の上限が140万円だから?

 いつもそうですが、エライ人たちの考えることはよく分かりません・・・

友達って?

 30年前にバイト先で知り合って以来、つかず離れずの付き合いが続いている友人と深夜のミナミで飲みました。

 その友人は飲食業を営んでいるので、業界に知り合いが当然多くって、たいていは知り合いの店に行きます。そしていつも店主に「親友のみほちゃん」と紹介してくれます。

 わたしもこの友人と話すのが大好きで、いつも色んなことを教えてくれて、村上春樹を読むようになったのも、ワインを飲むようになったのも、この友人の影響です。

 数年に一度しかゆっくり話すこともないのに、居心地良い空気で近況報告をし合う、というのはどうってことなさそうで、結構あり得ないことのように思います。

 友達ってなんだろう?言いたいこと言い合える、のもそうだろうし、相手のために自分を犠牲にできる、のもそうだろうし、甘えられる、のもそうだろうし、相手のことを心配してしまう、のもそうだろうし、分かってもらえてると思える、のもそうでしょう。友達ってそうそう大勢持てるものでもないような気もしてきます。

 フェイスブックが上場しましたね。一応アカウントを作っていますが、どうにもその楽しさが今一つ分かっていません。友達関係もアナログ派ということなのでしょう・・・

国語教科書批判

 久しぶりに、電車の中で本を読んで「ププッ」と吹いてしまいました。それも何度も。

 何を読んでいたかと言うと、丸谷才一著「完本 日本語のために」文庫本です。タイトルの章で、小学生の国語教科書を具体的に取り上げて、まさに「歯に衣着せぬ」論評を行っているのです。

 『かういふ馬鹿げた素材を扱はなければならない教師たち、かういふ下らない勉強に頭を悩ましてゐる児童たちに、わたしは同情を禁じ得なかつた。』という具合です。この文の直前には教科書名が記されています。

 丸谷先生怒ってます!なのですが、文筆界の大御所であるという自意識による「上から目線」の批評ではなくって、教科書の作り手たちと対等な立場で向かい合って憤慨しているように思われて、何だか愉快な気分になりました。失礼ながら、いい人だなぁと思ってしまいます。こんな読み方は間違っているのでしょうか?

 かつて、誰かが、多分清水義範だったと思うけれど、丸谷才一の文体を真似して昔話を書いていたなぁ。あれも面白かったです。真似しやすいのは間違いないですよね?

五月病・・・

 何だか体も心も重たくてやる気が出ないと思ったら、タイガースも春の珍事は終息しグダグダしていますねぇ。ますます元気出ませんわん ブラゼル、ちょっと痩せる?

 さて、明日は所属する大阪司法書士会の定時総会です。そう言えば昨年は議長の大役を務めさせていただいたのでした。何の気なしに引き受けたのですが、かなり名誉なことだそうです。それまでは選挙の時しか出席しない不真面目な会員でしたが、やはり会運営に参加しなければ文句を言ってはダメだと痛感し、明日はちゃんと出るつもりです。本当はキビシイ質問をしたかったのですが、考える間がなかったので(五月病のため)、おとなしく議論を拝聴しておきます。

 来週はリーガルサポート大阪支部の総会です。こちらにはキビシイ質問がずーっと心にあるのだけれど、一応幹事の末席にいるので、まずは役員会で投げ掛けるべきなのでしょうね。

 そして6月に入れば、3月末決算の会社の株主総会が順々に開催されます。日程は中旬過ぎが多いと思われますが、事前準備にかかることになります。当事務所は、成年後見関係事件の割合が平均よりもずっと高い司法書士事務所ではありますが、ちゃんと会社登記もやっています。もちろん不動産登記もやっています。どうぞよろしくお願いします

ホルタ―心電図検査

 宿題が溜りに溜まって、8月30日の磯野カツヲのようになっています。敬愛する先輩からの講師要請を「宿題にまみれて窒息しそうです・・・」とお断りするなどしていたら、本当に先夜心臓と思われる辺りがキューッと絞られて息苦しくなってしまいました。15分くらいで収まったので翌朝受診しましたが、症状はもう消えているので心電図には異状なし。で、一日中の心電図を取るホルタ―心電図検査というものを今夕からすることになりました。

 数年前から、緊張状態が続くと胸苦しくなることがあって、漢方薬のお世話になったりしてましたが、ここはできればきっちり原因を突き止めたいものです。更年期に差し掛かったと思われ、心も体もしんどいです

 さて、最高裁判所から23年の「成年後見関係事件の概況」http://www.courts.go.jp/vcms_lf/koukengikyou_h23.pdfが公表されました。

 注目すべきは「成年後見人等と本人との関係について」です。親族以外の所謂第三者後見人の割合がさらに増えて、44.4%になっていました。いずれ半分までは到達しそうですかね?この調子では。事件数そのものも増えていて、割合も増加ですから、絶対数はかなり増えていますし、これまでの継続事件の蓄積も含めると、第三者後見人の必要数はどこまで行ってしまうのか?と思います。

 現実に、わたしもこの前までは受任件数は5件前後を行ったり来たりしている程度でしたが、ふと気が付くと10件に届きそうです。それもつい先日お一人亡くなったのに、です。

 一方、後見人を受任する専門職種も増えていて、以前は統計にはなかった「税理士」「行政書士」「精神保健福祉士」の選任件数も記載されています。一定の倫理規程があって後見業務に役立ちそうな専門性がある職種が、どんどん参加されることは望ましいことですよね。

 そして、今年の公表資料には「市民後見人 92件」の記載も。どのような定義付なのか、何も説明がなくて残念です。市民後見人養成講座を修了して、何らかのルート、例えば地元で法的支援が必要そうな高齢者の方の申立て手続きから手伝って、自らを「候補者」として選任されたような場合には、市民後見人?それとも知人?知りたいですねー。そう言えば昨年までは「知人」の項がありましたが、今年は「その他個人」に当たるのでしょうか。

 後見人になったら、他人の財産を預かったら、誰かに監査してもらう必要がありますが、家庭裁判所だけでそれを担うのは到底不可能な水準にまで事件数は増えているような気がします。ですから、後見人になる場合には、適切な助言が受けられて事故を未然に防げる体制が不可欠でしょう。地域毎に「後見センター」のような仕組みがあって、親族後見人も気軽に相談できたりするのが理想ですね。でも、その時には個人情報保護の壁に当たってしまうのでしょうか???この問題は難しいですね。

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