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エサをやるなら家で飼って。

 10年ほど前のことか、父から事務所に手書きの文章がファクスされて来ました。

 「ネコにえさをやらないで。やるなら自分の家で飼って。」という文で、きれいにワープロで打ってA4にプリントアウトして持って来てくれ、ということでした。近所に餌をやる人がいるためにネコが集まって来て困る、と怒り気味で、エサを置く定位置があるのでそこにその紙を貼るというのです。

 将棋の元名人の野良猫餌付け裁判のニュースを見て、そんな出来事を懐かしく思い出しました。

 張り紙が効を奏したのか父に確認した記憶はないのですが、その後何も言わなかったと思うので、結構効き目があったのかもしれません。

 そもそもは、猫が野良と化したことが不幸の始まり。多摩川では、外来種の魚の放流を防ぐために「おさかなポスト」という入れ物が設置されているそうです。飼育しきれなくなった魚を安易に川に放つ人が結構いるとのこと。こちらは地域住民の迷惑ではなく、川に先住する魚たちの迷惑ですが・・・

 ペット関連市場が大きくなるのは結構なことでしょうが、生き物を飼うことについての倫理や責任を置いてきぼりのままにしておくと、その軽い感覚はやがては対人間にまで影響が及んでこないかしら?ふと心配になりますね。

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