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登記行政のヒエラルキー

 司法書士は、法務局から電話があると心臓が縮み上がる、可哀相な存在です。あまり良い知らせはなく、大半が登記申請書の間違いの指摘の電話だからです。

 ちなみに、同業者間でよく言われることですが、裁判所からの電話はさほど怖くありません。間違いを指摘されても修正が効くことがほとんどだからです。登記の場合には、修正できずに申請を取り下げざるを得ないことがあります。となると、登記申請の受付日がずれて来ます。登記は早い者順が一つのルールなので、受付日が予定より遅くなるととんでもない損害が生じることがあり得るのです。

 そんな訳で、私たちは法務局からの電話に過剰に反応してしまいます。

 今朝、久しぶりにそんな電話が掛かってきました。決してしょっちゅうあることではありませんので念のため・・・ともかく一気に事務所内がブルー一色です。事務所内で「気をつけなあかんよ」と言い残し、わたしは法務局へ向かいました。そして登記官から「気をつけてくださいよ」その他諸々言われながら申請書を訂正しての帰り道、さっき自分が事務所で言ったことを言われたなぁ、これが登記行政のヒエラルキーだなと妙に感じ入ったのです。法務局は司法書士本職に、司法書士は事務所内で、「間違えないようにしてください」と指導するわけです。

 さて、同職の人たちに「遺言と遺言執行」の講義をする日が近づいてきました。リハーサルが思ったより進んでないので、すこーし不安です。今夜頑張ります。

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