認知症の診断は難しそうです
最近、AさんとBさん二人の高齢者の診療情報を見る機会がありました。それを基に今後の支援方針、特に成年後見等の開始申立てを検討すべきかどうかを判断しようということでした。
お二人と話した印象は、Aさんはこちらの問いかけに答えて下さるものの、その後自由に話の方向は浮遊していって、元に戻すのが一苦労。現役世代でもこういう人はいるし、わたしもアルコールが一定量を超すと人の話なんてそっちのけタイプなので、これはAさんの性格か?と思わないでもありませんが、物忘れの多い様子を見ていると、やや認知症が始まっているのかも?一方、Bさんとは会話を積み重ねていくことができるし、Bさんからこちらへの質問もあるし、物忘れも見当たらない。判断能力はあると思えます。
ところが、Aさんの診療情報には「認知症ではない」、Bさんには「認知症中程度」と記載されていました。Aさんは精神科、Bさんは内科の医師がそれぞれ作成しています。
後見等開始申立てに添付する専用の診断書は、精神科に限定せず、普段掛かっている内科などの医師が作成してもよいとされていることは、開始申立ての負担軽減となるため歓迎すべきことと受け止めていましたが、こんな結果を目の当たりにして、Bさんについて精神科のセカンドオピニオンを聴くべきではないかと思い始めています。