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わたしの死は心臓停止でお願いします

 数人の高齢女性のことで、ここのところ事務所にジッとしていることが少なく、ブログ更新も怠ってしまいました。こういうのって、勢いというか習慣というか、一度縁遠くなると復活するのが難しいもんですね。

 週末に一つ懸案事項が解決されたので、意を決して今日は書いてみようと思いまして、とりあえず世界中の皆さんに(だってインターネットで世界中とつながってるらしいんで)表明します。わたしは、誰にもわたしの臓器を提供する考えを持たないし、わたしのことを脳が反応しないからといって死亡宣告しないでください。

 もっとも、何が何でも少しでも長生きしたいというのではありません。己の運命を受け入れるつもりはあります。延命治療は必要ありません。でも、脳が無反応ならその体の死、という概念は受け入れられません。その概念は臓器移植を目的としているからです。医学の進歩は、人の体をパーツの集合体に貶めてしまったように思えてならないのです。生命をもっと神秘的で人知の及ばぬものとして畏れるべきではないでしょうか?

 今朝もどこかの番組で、「臓器の提供を待っている人が○○人います」と言っていましたが、皮肉屋のようだけど「他人の不幸を待っている人が・・・」に聞こえてしまうけどなぁ。

 臓器提供を受ければもっと長く生きることができる、と医師から説明されて、それが叶わない人の苦しみは如何ばかりかと想像します。誤解を恐れずに言えば、臓器移植という技術が生まれたことが、その苦しみの根源だと思っています。生殖医療と同じで、もう元には戻れないのでしょうけど・・・

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