ある同業者のぼやき
仲良し同業者と久しぶりに長電話。昨今の状況を嘆きあいました。仲良しは、昔、家の登記をした方から、権利証の表紙を頼りに電話をもらい「夫婦間贈与の登記」の依頼を受けたそうです。登記費用をあらかじめ説明して、全ての書類に署名捺印をしてもらい、権利証と登記費用も預かり、さぁ依頼者のお宅から帰ろうとした時に、準備していたこともあって親切心から「不動産取得税はこれくらいかかるでしょう」と伝えたら、「夫婦間贈与の登記を勧めてくれた知り合いは全部で10万円くらいでできると言っていた。」(既に預かった登記費用だけでも10万円を超えている!)と言い出されて、結局全てを返したとのこと。そのまま事務所に戻ってオンライン申請する段取りにしていたのに・・・と受話器の向こうの声も肩を落としていました。
そもそも贈与登記をなさろうとする動機に複雑な事情があったようですが、ともかく何かが徒労に終わってしまうと、人間どっと疲れますよねー。丁寧に説明して、それまでの報酬を少しだけ頂いたそうですが。
今日の週刊文春に「過払い返還」バブルに沸く司法書士・弁護士を槍玉にあげる記事が載っていました。テリー同業者が教えてくれたんですが、そろそろ叩かれてもしょうがない頃やね、とpuちゃんとうなずき合いました。何度か書いていますが、あの広告料金は半端な額じゃないはずで、それを回収しようとすれば当然割りのいい事件ばかりを多数受けなければならないはず。派手な広告をしている事務所でいい加減な処理をされて、再び別の司法書士や弁護士事務所に駆け込んだという話はよく聞きます。
私たちの仕事も「商い」の側面があることは否定しません。でも、おいしい仕事しかしないという人は、同業者と思いたくはないです。