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審判前の保全処分

 同業者のメーリングリストに最近倒産情報が配信されて来ます、続々と。ちょっと投げやりな気分になってしまいますね。

 昨晩は、大阪家裁の書記官お二人が講師で「審判前の保全処分」の研修がありました。大阪司法書士会の研修案内には「保全処分の実務」と書いてあったので、民事保全と勘違いして受講したテリー同業者のような方もいらっしゃったようですが、ともかく会場は満員でした。(そもそも2000人超の会員を抱える団体としては、会館は手狭です。研修を受けろ受けろと言うけれど、全員が参加したら会館に入りきりません。新築当時はここまで会員が増加するとは夢にも思わなかった、と大先輩がぼやいていました。)

 2年ほど前、80歳代の一人暮らしの女性の後見開始申し立てをしたところ、以前から通帳をしまい込んで何度か再発行してもらっていたようなのですが、審判を待つ間にもまた通帳が見当たらなくなってしまい、家裁に相談すると「保全処分を申し立ててもらってもよいが、時間がかかります。本案の審判が早く出るようにします」という内容の回答をもらいました。

 けれど昨日の講義によれば、診断書で「本案認容の蓋然性」が、通帳などで管理すべき財産があるすなわち「保全処分の必要性」が認められれば、数日で「財産管理者の選任」はなされるとのことでした。ただ、財産管理者の候補者を上げていないと、その人選に時間がかかる場合があるということでした。大阪家裁では、財産管理者は第三者に限る、親族は選ばない取扱いをしているそうです。

 講義後の受講者からの質問は審理期間のことに集中していましたので、現場の問題意識が家裁に届いて審理が早くなったということかな?と感じました。

 「後見等命令」は「財産の保全のために特に必要があること」が要件になっており、具体的には悪徳商法の被害を受けたことがあるとか、親族による搾取の恐れが認められる場合などに認容されているということでした。後見等命令の審判がなされると、財産管理者は本人のした行為を取り消すことができますから、後見開始の審判を待つ間も少しは安心です。

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