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負担付遺贈の依頼

 民法1002条に負担付遺贈についての規定があります。いきなり「負担付遺贈を受けた者は」で始まることで、負担付遺贈すなわち「何か遺産を譲る代わりに何か義務を負わせる」という形の遺贈があることを示しています。

 創業者亡きあと事業を長男が継いでいて、体が不自由で働くことのできない三男がいるという家族があり、事業用の不動産の一部を所有している母親からの遺言作成の依頼です。不動産は長男に遺したいというか遺さなければならないが、三男の暮らしが気がかりなので長男が三男の生活を援助して欲しい、という希望をお持ち。まさに「負担付遺贈」そのものです。そこで、「長男に不動産を相続させる。長男は不動産を相続する負担として、三男が存命中、その生活費として月20万円ずつを毎月末日限り、三男に支払うこととする。」というような遺言を考えています。

 一点気になるのは、長男と三男の年齢差がかなりあり、長男が先に死亡する可能性が高いこと。三男の生活費負担は、長男の相続人に当然に引き継がれるのでしょうか?一部の本にそう解説しているものの、当事者たちがそのように認識しなくては意味がないので、くどくなっても「長男が三男より先に死亡した場合には、長男の相続人がその負担を負う」というような文言を入れておこうかと考えています。三男自身は、自発的な履行以外は望んでいないとのことではあるのですが。

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