空しい週末
先日、大阪市内の高齢者が集まる施設で成年後見制度の大まかな説明を行いました。カルチャーセンター的な意味合いの強いところだったので、本当に制度の入口だけについてお話し、どんな時に役立つのかイメージだけでも持って帰ってもらえれば、と思っていました。
質問タイムに入ると、「報酬はどれくらいかかるのか?」といった制度に関心を持っておられる問いかけもあれば、「司法書士と行政書士とはどう違うのか?」ととっても答えにくかったり(「司法書士試験の方が難しい」とはっきり説明する同業者もいるようですが)、「民生委員はどんな仕事をしているのか?」と『わたしは何でも知ってるわけではありません・・・』と言いたくなるような質問が出て、ちょっといつもの講師とは勝手が違ったのですが、頷きながら聴いてくださる様子に、いくつになっても吸収力を持つ人間でいたいものだと思った次第です。
昨日は大阪司法書士会の臨時総会でした。会則を変更する議案が上程されていました。「依頼者の本人確認をして、その確認の記録を10年間保存する」ことを会員に義務付ける内容の会則変更です。依頼者のプライバシー権侵害を懸念する異論や、昨年同じ議案が否決されているにも関わらず一年足らずで再上程する執行部の手法に対する批判などがありましたが、結果は、執行部の事前活動が実を結んで可決となりました。
私自身は、上記の理由ももちろんのこと、そもそもなぜ会則変更が必要なのか理由の説明が不十分な一方、個人情報を保存する責任ばかり加重されるのは負担であるとの考えもあり反対をしていて、同じ意見の友人たちから委任もされて総会に臨みました。結局は、とても立派な反対討論をされる先輩がいることを知ったことだけが収穫で、空しい思いを抱えて帰りました。会則変更の効力発生はまだ先ですが、以降は依頼者に及ぼす影響も小さくありません。
それにしても、当事務所ウェブサイトのプロフィールhttp://www.homik.com/profile.htmlに書いているとおり、やっぱりわたしは長いものに巻かれるのが嫌いなようです・・・
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